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家具 配置 シンメトリー ソファ

リビングの主役になるのはやっぱりソファということになるでしょう。ソファをどこに置くかというのは、どこで、どのように寛ぐかという事を決めることもあります。そして、ソファがどの様に置かれているかで、部屋の見た目の印象が決まってくるということでもあります。
ここではソファのあるシーンを見目よく飾るための一つの方法としてシンメトリーの配置について考えてみます。

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どこをシンメトリーの中心にするか

入口から見て奥の壁


まず、部屋に入った時に印象を決めるのは何が部屋の中心になっているか、ということです。大抵は入り口の反対側にあって最初に目につく大きな壁面に視線が行きます。その正面の壁を中心として家具や調度品を配置していくのがいいでしょう。
ここでは中心となるものが暖炉となっていて、そこから左右対称に家具や飾りが配置されています。入口から廊下の照明器具に至るまで中心線が揃えられていて、部屋に入る前の段階から配置が整えられています。

完全に揃える


奥に大きな窓のある壁を背景として、その中心に揃えてソファが配置されています。ソファの置き方はもちろんのこと、天井の装飾、床の模様に至るまでが中心線を揃え均整を取った並べ方になっています。このように完全な左右対称の配置は安定感があり見た目の美しい構成と言えますが、完全すぎると緊張感や威圧感を伴うということもあるので、応接室の様なよそ行きの部屋に向いている構成ではないかと思います。

既存の要素に合わせる


もともと奥に扉があって、そこに照明や装飾の柱が設えてあったところに合わせて家具を配置しています。このように、すでにあるものの中にシンメトリーを見つけて配置する、あるいは家具の配置を見越して装飾を設えておくというのも効果的です。新築やリフォームなど建物に手を加える機会には参考になると思います。

二つづつ組にして置く


対になっているものを付け加えるのはシンメトリーを強調するにはいい方法です。壁面に2つ1組の絵を掛けてその間を中心にして家具を配置しています。ソファの両側にも同じデザインのサイドテーブルと照明をおくことでシンメトリーのシーンが出来上がっています。この場所は必ずしも部屋の中心ではありませんが、左右対称に要素を並べることで中心となる線を作り出しています。

中心線を探し出す


奥の部屋のテーブル、窓の位置まで一直線に中心を合わせています。もし、すでにある部屋の中の中心線を見つけられれば、
そこにすべて合わせて配置してしまうのがいいでしょう。条件は難しいですが、すっきりとした綺麗な配置になります。何かと何かの中心を結んだ線に沿って配置を決めてゆくということです。ついつい壁際に寄せてしまいがちですが、周囲に余白を開ける置き方も座ってみると悪くないですよ。

壁の中心に合わせる


何も合わせる要素がないシンプルな壁面でも、幅の中心というのはあります。壁面に対して左右均等に余白を置いて家具を配置していきます。これは考え方としてもシンプルですが意外とこうすることはせずに部屋の隅の方に寄せて配置してしまうのではないでしょうか?
多少左右に空間が空いても勿体無いと思わずに真ん中に置くと、部屋全体が整って見えてきます。これはデッドスペースではなく、見目を整えるための機能として必要な余白の美です。

中心を強調する


シンメトリーを強調した方が安定感が増します。この部屋では奥の大きな窓のセンターに揃えてソファを置いてはいますが、ちょっと距離があるため関係が曖昧になっています。その為、ソファの背後に目立つ飾り棚を置き、シンメトリーを分かりやすく感じられるようにしています。ここで参考にしたいのは、距離が近いものとの配置の関係性の方が先に目に入ってくるということです。パッと見て左右対称だと分かりやすいように演出した方が印象として良く見えるという効果があります。

センターを作り出す


最近のマンションにも多い、横長の大きな連続する窓のリビングですね。こういう窓には合わせるべき基準が見つけられないことが多いので、任意の場所に中心を作り出していきます。配置のセンターにテーブルスタンドを置き、それを挟むようにフロアスタンドを置いて、家具を並べていきます。
あたかも始めからそこに生えていたかのように電気スタンドありきの配置になっていきます。

小物で少しだけ崩す


部屋には暖炉が据えられて、その両側に家具が造り付けられています。あとはもうこれに合わせて家具を置いていくだけで完成なのですが、そのままではきっと置いてみた後に当たり前すぎて面白みに欠ける配置だと思うかもしれません。
そう思った時は、少しだけシンメトリーを崩してみることを考えてみます。ここではフロアスタンドを左側だけに置き、陶器を右側のソファの横だけに置いています。
サイズが大きなもの同士の関係は整えながら小物をずらして位置することで変化も付け加えています。
こういう小物使いはファッションの着崩しにも通じるものがあって、面白いですね。

揃えすぎない


全てをひとつのルールで統一する必要はありません。効果が発揮されるところまでで止めるのもありです。窓の間に合わせて置き始めて、サイドテーブルとスタンドを置き、センターテーブルを並べるところまで揃えれば既に充分シンメトリカルになっています。そこで手前のチェアはちょっと並びを崩してみます。これで見た目に動きが出てきます。注目したいのは全くのバラバラにはしていないということ。左側の椅子は張り地が、右側の椅子はフォルムが中央のソファと揃っています。変化をつけているようで、それぞれの関係性を保ってもいるので全体としては調和がとれているのです。

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ソファをシンメトリーに配置する方法を色々な条件を想定して考えてみました。左右対称は見目のよい構成の基本的なスタイルです。配置が明確なルールに則って整然としているだけで不思議とスタイリッシュに見えるので試してみる価値はあると思います。