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配色 ピンクxグレー

インテリアの色を選ぶときにテーマカラーを決めると良いとよく言われますが、そうやって単純に一色を決めてしまうと、そのテーマカラーの一色でひたすら全てのエレメントを揃えてしまうという事になりがちです。部屋を一色に揃えるのはどちらかというと極端なコーディネートになってしまいますし、そうなってしまうことを恐れて逆に全てを無難な色にまとめてしまうのも勿体無いことです。
テーマカラーは何色にするというよりも、何色と何色を組み合わせるか、という選び方をした方が配色を組み立てやすいです。
洋服でも全身同じ色のコーディネートよりは色を組み合わせて選んだ方がオシャレにみえますよね。

ここでは可愛い色の代名詞であるピンクと、無難な色として選ばれるグレーを組み合わせて配色した例を見てみます。

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甘すぎず、無難すぎない


グレーをベースにした部屋では無機質で冷たい印象になりがちなところを、ピンクのエレメントを加えることで抑制的な中にも生き生きとしたアクセントをつけることができます。


無彩色であるグレーのソファは真っ白な部屋に置いてしまうと色合いのない無難なコーディネートに収まりますが、ピンクをベースにした部屋に置くなら、ピンクを引き立てつつ、甘い印象を抑えて部屋を落ち着かせてくれます。


小物など、簡単にプラスできるアイテムをアクセントカラーに持ってくることで既存の部屋の配色に変化をつけたりする事が簡単にできます。
例えば、グレーで統一された空間に、ピンクのクッションをプラスするだけで印象はガラリと変わるのです。


ベッド周りはファブリックの点数が多くてコーディネートしやすく、効果が出やすい場所になります。いくつかの布物をピンクに変えてみるとか、既にピンクがベースなら面積が大きい布団カバーをグレーに変えるとか、消耗品を変える方法は手軽に取り組みやすいですね。


色を加える点数が少ないと目立ちます。
部屋の中で白と黒、その中間色であるグレーの組み合わせは無彩色のワントーンなので色彩を加えた部分が強烈に目立ちます。モノトーンで部屋をまとめているなら一点ピンクのアイテムを加えるだけで想像以上に印象が変わります。


この階段のスペースもグレーが基調になった空間ですが、ピンクの小物を飾る事で単調さを回避して、表情をつけています。
グレーというのは明度でいうと中間調の色彩になりますので、カラーを合わせるときに同じくらいのトーンになるように彩度を下げてパステルかグレイッシュなピンクを選ぶと全体的に馴染みます。


特徴的なフォルムの物をアクセントにするとまとめやすいです。主役となる家具の周りに同系色の小物を配置します。ソファの上のクッション、サイドテーブルに置かれた本のカバー、そして背後に飾られたピンクの花。靴とベルトの色を合わせるように配色は繰り返し使う部分があると効果的です。
また、この手法は衝動買いしてしまった家具なんかを合わせるときにも役に立ちます。


大抵の部屋は白い壁で仕上げられていますので、それは変えずに配色を考えます。ソファを新しく買うなら、クッションの色合いとコーディネートするだけでいいのです。リビングなら部屋の印象はソファでほぼ決まります。ここの配色を決めてから周りのアイテムを揃えるとまとめやすいですね。


家具を新しく買うなら、この部屋のようにソファを二色買いするとオシャレな感じになります。
このときピンクのソファにはグレーのクッション。グレーのソファにはピンクのクッションと相互に色を抱き合わせるのがポイントです。
この部屋ではさらにグレーのソファの上に、センターテーブルにしているオットマンと同じ張り地のクッションを抱き合わせにしてありますね。


家具は床面に置くものなので、壁に飾るアイテムにも同じ配色を繰り返す事で目線の上の方まで統一感が生まれ、部屋全体の完成度が高まります。
アートを一枚飾るだけでいいのです。
絵を飾るというのが苦手で何を選んだらいいのかわからないという相談をよく受けますが、全体の配色の一環だと思えば選びやすいのではないかと思います。

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ピンクとグレーの組み合わせは片方が無彩色なので考えるべき要素が少なくてまとめやすく、効果が高いのでオススメの配色です。