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イームズのハウスバード

イームズのハウスバードはミッドセンチュリーの家具で有名なイームズ夫妻がコレクションしていた民芸品です。イームズの作品ではありませんがあまりにも有名になったためイームズのある空間には欠かせないアイコンになった不思議な鳥です。
シンプルなフォルムの中に洗練された美しさがあり、少し小首を傾げたような表情は部屋の空気を自然と和ませてくれます。

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どの角度から見てもシンプルな形ですが生命感を感じる秀逸なフォルムです。鳥でありながら羽は表現されずに脚はただの細い棒に過ぎず、細かな要素を削ぎ落としたシルエットだけで構成されていてオブジェとして非常に優れたデザインです。


置かれた場所をほっと和ませる不思議な力があります。
ただ本を積んだだけの場所に置いただけで、どこからともなく飛んできてそこに留まっているかのような躍動感を感じさせます。今にも動き出しそうです。


単品では長さが27センチ位あり意外と大きいのですが飾り棚に並べておくには他のものと大きさを合わせやすいサイズ感です。
鉢や陶器、燭台などと合わせて飾られています。棚のスペースひとつにつき一つづつ重ねずに置き、白と黒で互い違いになるように並べています。単品ずつ周りにスペースを空けて飾った方がそれぞれの形が際立って見えます。


サイドテーブルをセットして上に何も置かずに空けてしまうとソファ周りがスカスカに見えます。見た目として間が持たない感じになるので何か置いて飾った方がいいでしょう。サイドテーブルの色合いと上に置くものの色を合わせておくとうるさく見えずに間を持たせることができます。


白っぽい壁が背景ならハウスバードと周りに置くものも色合いを揃えて形のバリエーションとして並べた方がおしゃれに見えるでしょう。全体が影絵のように白い壁から浮き上がって見えて絵になる飾り方です。


小さな棚に置いてあります。壁のアートたちに綺麗に溶け込んでいて違和感がありません。立体のオブジェですが横向きのシルエットは平面的に見ても鳥のアイコンとしてうまく表現されていて平面的なグラフィック系のアートとの相性もいいです。


白い壁の空白部分を埋めるのに丁度いい存在感です。
幅は8.5センチくらいなのでちょっとしたスペースにも十分置くことができます。ウォールレッジ(壁付けの奥行の薄い棚)に置くにもいいですね。単体で飾ると本物の鳥がいるような生き物感があります。


コンソールテーブルでのディスプレイ例になります。元々が民芸品ですので、ハンドメイドのものやアート作品的な物とも相性がいいです。並べて飾られている壁掛時計はイームズとも関わりの深い同時代のデザイナーでジョージネルソンのプロダクトです。


この鳥のオブジェの居場所は積み上げた本の上がお似合いです。この部屋のソファの奥のコーナーの部分、なんとなく空いて見えるところですが目を引く形のものがあることでコーナーの隅まで間が抜けて見えなくなります。これくらいの空間を埋めることができる存在感がこのオブジェにはあります。


ここは白っぽい物でまとめられたコーナーですが、キャビネットの上にだけ黒いものが置かれています。壁の白と床の黒っぽい色の対比を目線の高さに少しだけ持ってくることで部屋の中に調和を生み出しています。
ここでも鳥のシルエットが際立っています。人にとって意味のある形というものがいかに目線を集めるかというのがよくわかる飾り方です。

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シンプルで洗練されていながら、どことなくユーモラスなフォルムはイームズのデザインした家具ともどこか共通点があって、置いてある部屋全体が楽しくリラックスした空気に包まれます。部屋に何か飾ろうかと迷っている方にももちろんオオスメですが、新築祝いなどのギフトにもおしゃれなチョイスだと思います。