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ウォールレッジとソファ

ウォールレッジは壁に取付ける奥行きの薄い棚です。物を置くほどのスペースはないですが、額を立てかけたり、本当に小さなものを飾るのには適しています。
スペースを取らずに飾ることができるので広くない部屋にも使いやすい飾り方です。
ソファを壁付けにすると背面の壁が空きますが、その部分が殺風景になるので活用するといいでしょう。

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横一線にソファの幅に合わせて飾られています。これが基本の形と言えるでしょう。ウォールレッジには額縁を立て掛けて飾ることが多いですが、多少の奥行きがあるので、額を前後に重ねて飾ることが可能です。
これが、壁にアートフレームを打ち付けて飾るよりもちょっとくだけた感じを演出します。額を固定しないので入れ替えがしやすいのもポイントです。
取り付け位置ですが、ソファの背もたれに深めに腰掛けてもたれかかった時に頭が当たらない位置を確かめてから決めるといいと思います。


額を並べて飾る他に、壁掛け時計と小さな物を並べています。段違いに2段をだいたいソファの幅に合わせて取り付けています。これでソファの背面の壁とそれ以外の余白の壁がはっきりとします。額は大小で一つのペアになっていますね。
額を飾った余白に小物を配置して、繰り返しのリズムを作っています。


壁いっぱいに重ねて並べられたモノトーンの額縁。白いものがベースで、ところどころ混ぜられた黒い額との比率はだいたいソファとクッションのカラーバランスと揃っていて一体感を出しています。
全くのモノトーンは緊張感が出すぎるので中央あたりにベージュ系の台紙のものを混ぜて完全な無彩色にならないように崩しています。


グレー系の中間調でまとめたナチュラルな雰囲気のコーディネートです。立った時の目線に合うくらいの少し高めの位置にウォールレッジをつけています。このくらいの余白はソファとの関係性で言えば充分に間が持ちます。布テープのようなもので作られたデコレーションを吊るしてあって、縦方向に目線を誘導しています。これで壁面の飾りとソファとの関係をつないでいます。


コーナーソファは隅に寄せることが多いので壁面の装飾をソファに合わせると全体のバランスが隅に偏ってしまいます。こういう場合はソファには合わせずに壁面のセンターを基準に飾ったほうが良い結果を生むでしょう。センターテーブルと、棚や額縁の色を白にする事でソファを挟んで飾りのグループができます。さらにクッションの色と、額に入れたアートの色に共通性を持たせることで全体に統一感が生まれています。


モノトーンに挿し色の効いたシーンですね。ウォールレッジは装飾の下のラインが揃うので色々飾っても見た感じが整いやすいという利点があります。ソファに差し色としてターコイズのクッションを配置し、その色を壁の飾りの方、センターテーブルの上で繰り返しています。クッションに挿し色を使うのと、それを別の場所に繰り返すのは基本的なテクニックと言えるでしょう。


ソファの色を壁面装飾に繰り返すのも有効です。このピンクのソファは鮮やかな色なので単体で部屋に配置すると浮いた感じになってしまいます。ソファ選びで失敗しやすいのは色の特徴的なものを選ぶ時ですが、選んだ色が間違いなのではなく、同じカラーリングのグループを作っていないことが失敗の原因であることが多いです。壁面と手前のテーブルにさりげなく同系のピンクが配置されていることで部屋のカラーテーマにピンクが取り込まれて、馴染んでいるのです。


ソファの背面の壁は白黒できっちり統一されています。ここに関連性のない挿し色を単独で置くとどう見えるでしょう。白黒の写真の一部だけに色を塗ったみたいにはっきりとソファの色が浮かび上がってきます。これは、テーマカラーがモノトーンの時に使える独特な効果です。アクセントカラーがひときわ際立って見えます。この場合は挿し色以外のカラーは白黒に抑えた方がいいでしょう。


ナチュラルカラーの配色には木製のウォールレッジがよく似合います。
生成りのソファと合わせた白い額縁、棚と揃えた木製の額縁に合わせて麻のクッションを置いてまとまりを作っています。他の場所にあるものの色を持ってきて合わせていくことで全体がひとかたまりのグループになっていきます。


白い壁は特に余白になっている部分が殺風景に見えるのでこのように2段にして壁面を埋めた方がいいでしょう。ごちゃごちゃ見えないようにするにはフレームの間を空けて飾ります。最近雑貨店でも見かけるいくつも繋がったディスプレイ用のライトを使うと壁面に照明の効果が付いて華やかに見えます。こういうものが乗せられるのもウォールレッジの利点ですね。

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飾るものの入れ替えが簡単で、試行錯誤したり、季節やイベントに合わせて変えやすいのがこの飾り方の一番のメリットです。そのため模様替えなどもやりやすいので部屋の飾りに時々で変化をつけていきたい人にはオススメしたいデコレーションとなっています。
また、何か置くだけでそれなりにまとまりやすいので
失敗の少ない飾りであるとも言えます。
ソファを壁付けに配置した場合には合わせて検討したい飾り方です。