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本棚に本を飾る

本を買うことがめっきり少なくなりました。
ネットの情報で代替できることだったり、電子書籍でダウンロードしたりといった手段に置き換わったりしてきましたが、モノとしての本に魅力を感じる人も多いはずです。
インテリアの世界において本というのは知性を象徴する重要なデコレーションのエレメントです。
そんな本を使って本棚をより魅力的に見せる飾り方のコツを紹介します。

積み重ねて置く


棚の中で本を横に積み重ねるというのは意識して置かないとなかなか思いつかないものですが、この置き方が本を単なる収納から、空間を彩るデコレーションに変えてくれる魔法のテクニックなのです。


単に本が横に並んでいるだけでそこには収納ではなく飾りのためのスペースなのだという事がビジュアル的なメッセージとして含まれてきます。わざわざ横に置くということが、この場所を飾る意思を見せるということになるからです。
まずは配置に気を配り、意識を向けることから始まります。


横に積むことのメリットは高さに変化をつけられることです。棚の中で高さを色々調節しながら棚の中のスペースに密度や余白を作り上げることができます。そして最も重要なのは積み上げた本を土台にして物を置くことができるということです。本棚に限らず、インテリアスタイリングのテクニックとして本を積んだ上に物を置くというのはあらゆるシーンで使われる簡単で応用が効き、効果的な手法の一つです。

間を開けて並べる


びっしりと並べずに余白を残して見せることで、見た目の印象がすっきりとします。こうやって並べられた本は単に収納されているのではなく、収納されつつも飾られているという状態に変わり、おしゃれなディスプレイに見えてくるのです。


棚の中に本がある場所とない場所を分けて置くことと、ひとつの棚の中で半分くらいのボリュームまでの量に抑えて空間が抜けて見える場所を作ります。


大きく間を開けて飾れば余白の空間の印象が強くなり、空いたスペースとの対比で飾られているもの一つひとつが際立って見えます。
空間デザインのスタイルがモダンデザインやミニマルな方向性であれば余白を生かした要素を絞り込んだディスプレイは相性のいい飾り方です。

立てかける


アクセント的に、表紙を向けて本を飾るとそこに目線がいきます。全体の色合いを見つつ、表紙の絵柄を見てアートや写真を飾るような感覚で飾りたいものです。


インパクトのある写真や派手なグラフィックの本を選んでアクセントをつけるのもいいですが、シンプルな表紙で色合いで選んで立て掛けるのもまとめやすいと思います。
同じ棚に飾られた写真と色合いを合わせた本を立て掛けて変化をつけて飾っていますね。

背表紙を隠す


これは簡単で効果絶大な飾り方。背表紙を後ろに向けて、ページ側を表にして飾るだけで急にスッキリとして見えます。
紙の質感だけを見せて、背表紙の色や柄を見せないのでどんな本が並んでいても統一感のある飾り方になります。


飾り方としてはある程度冊数にボリュームをつけて、紙の束として見えるようにして並べるといいでしょう。適度に棚の間を抜いて本以外のアイテムを飾るとそこが目立って圧迫感が軽減されます。


古い本の日焼けした紙の感じもグラテーションのように見えてかえって面白い演出になって見えます。周りが白くてシンプルな方が紙の色が際立って綺麗に見えます。

色ごとに分けてグラテーションにする


背表紙の色の要素だけで本を分類して並べます。
様々な色合いの微妙な差をグラデーションにして並べれば華やかなグラデーションの本棚が作れます。表紙の色で覚えているような曖昧な記憶の本はこういう並び方の方が探しやすいかも。


蔵書が多い場合は色分類によって並べると色鉛筆を並べたような壮観な眺めの本棚になります。隣接する色は寒色から暖色へと変化して行く順番に並べると全ての色を綺麗にグラデーションの中に収めることができます。


見えてくる色合いが多くなるので、本棚の方の色を無彩色である黒で抑えるとグラデーションの美しさがさらに際立って見えますね。

モノトーンにする


飾るという意味では、置く本を厳選してレイアウトするというのもありです。モノトーンの表紙の本だけを選んで置けば本棚全体がモノトーンでまとまり全体的な統一感が生まれます。


バーコードのような白黒の柄を本棚に作り出します。全体をモノトーンのストライプの壁として考えます。ところどころで本を積んで、ストライプの向きを変えるのが飾る時のコツです。
黒と白が偏りすぎないように、間に白黒を適度に挟み込んで柄を作り出した方が面白い飾り方になります。


モノトーンの中でもカバーをかけて白一色に染めてしまうのもとても面白い飾り方です。真っ白で綺麗です。ミニマリスト的なイメージの空間にはうってつけですね。黒いオブジェが映えます。読み終わった本から順にカバーを掛けて段々に作っていくのもいいと思います。

本棚は壁面の大きな面積を占めるので、この部分のスタイリングが決まると部屋の印象が格段に向上する、重要なポイントになります。リビングに本棚を置いて、飾るスペースを作ってみるのはいかがでしょうか。